原著論文で業績を作る
考察 (Discussion)
- 研究の新しく重要な点や、導かれた結論を強調する。
- 緒言 (Introduction) や結果と同じ情報を繰り返し詳細に述べない。必要な場合は簡潔に述べること。
- 方法 (Methods) や結果 (Results) で中断した読者の意識を再び集中させるため、冒頭で研究目的を述べることを勧める。
- 実験的研究の場合の「考察セクション」の書き進め方:
- 1. 主要な所見を簡潔に要約する。
- 2. 得られた所見に関する可能性のあるメカニズムについて論じるか、所見について説明する。
- 3. 関連する研究での結果・所見と比較・検討する。
- 4. 結論の直前に「研究の限界」を理由と共に率直に公正に説明する。
<例>
- 被験者数が少ない。
- 非臨床研究のため、今後、ヒトを対象とした研究が必要である。
- 5. 今後の研究や臨床への応用を検討し提言を行う。
- 研究の目的と結論に関連性を持たせる。ただし推測に基づく結論は避ける。
- 臨床的意義と統計学的有意性を区別する。
- 医療経済に関する論文以外では、経済的利益やコストに関する言及は避ける。
- 自分の発見が世界初のものである、など先取権を主張しない。
- 未完了の研究やアクセプトされていない論文には言及しない。
(ただし、未完了であっても言及すべき研究があれば、臨床試験登録番号とともに記載することは可能。)
- 新しい仮説を述べてもよいが、仮説であることを明記する。
レクチャー動画を見る(「医学分野でキャリアアップを図るために」より)