原著論文以外で業績を作る
口頭発表
質問への対処法
口頭発表では、その内容が興味深いものであればあるほど、聴衆からの質問も多くなる。
質疑応答は口頭発表の質を高めるが、そのためには発表者が対処法をよく知って、
あらかじめ準備しておくことが不可欠である。
質問への対処法には、「防御」「理解」「返答」という3つのポイントがある。
1. 防御
⇒発表者の説明不足や矛盾を指摘されるなどの不手際を突かれないよう、
自分の身を守るために予め対策をたてておく。
自分の身を守るために予め対策をたてておく。
- 正確で、明快で、わかりやすいスライドを作る。
- 文は短くシンプルなものにする。
- 口頭発表は、質問攻めにされないよう注意深く言葉を選んで行う。
- 既に発表されている最新のデータがあれば、手元に用意しておく。
- 内容が決まった後は、同僚の前で発表練習をし、
不明な点があれば質問してもらうように頼む。 - 同僚からの指摘をふまえ、質問が出にくいよう、スライドと原稿を修正する。
- 想定問答集を準備し、答える練習をしておくと安心。
2. 理解
- 質問の意味がよく理解できているか自分自身で確認し、
不明な点があれば質問者に問い直す。 - 会場の状況や質問者の話し方などで聞き取りにくい場合は、
質問者に質問を繰り返してもらう。 - 質問を完全に理解しているか自信がない場合、自分なりに質問を言い換え、
質問者に、それで間違いがないか確認をとってから答える。 - 最終手段:座長に助けを求める。
⇒発表者と質問者の仲介は座長の務めの一つなので、依頼しても全く問題はない。
3. 返答
- 答えられる質問には、できるだけ簡潔に答える。
- 答えられない質問をされた場合には、
はっきり認めるが、できればユーモアを使って、質問をかわせるとよい。
具体例は、本サイトのビデオレクチャーシリーズ「医学分野でキャリアアップを図るために」の第3章「口頭発表」3-3「質問にどう対処するか」の最後の部分を視聴されたい。