原著論文以外で業績を作る
ポスター発表
目を引くポスターにするために
ここでは、ポスターの見やすさに焦点を当てて、作成のコツを紹介する。
文字のフォントとサイズ
- 飾りがないシンプルなサンセリフの英字フォントを使用する。(Arial, Verdanaなど)
- <参考>
- サンセリフフォント(例):
(Arial),
(Verdana)
- セリフフォント(例):
(Century),
(Times New Roman)
- サンセリフフォント(例):
- タイトル:
頭文字のみ大文字にし、72ポイント以上の太字を使用する。 - 著者名と所属:
頭文字のみ大文字にし、できれば48ポイントの太字を使用する。 - 主な項目(目的、方法など):
頭文字のみ大文字にし、28ポイントの太字を使用する。 - 本文:
読みやすい大きさの字を使用し、太字にはしない。
見やすさについて留意すべきこと
- ポスターの配置は、縦の列が幾つかあるページをデザインする感覚で考える。
左上から順番に詰めていくという考え方だと、全体のバランスをうまく取ることが
難しい。 - すべてをなるべく大きく表示する。
- タイトルは約5メートル先からでも判読できるようにする。
- 見る人の目を引くように、しかし派手になりすぎないようにする。
- 珍しい形や驚くほど鮮明なカラーのグラフィックは、観衆を惹きつけるが、あくまでも見やすさを最優先にして、配色や大きさを決める。
- 読み手の視線は通常、左上から右下方向へ斜めに移動するということを
念頭に置いて効果的な配置を考える。 - 立っている観衆や遠近両用メガネをかけている人にとっては、
ポスターの上部 3分の2 までが見やすい範囲なので、
重要な情報はこの範囲内に配置する。 - 10:1ルール
- 観衆は通常、興味のある演題でなければ約1m先から10秒間見るだけである。
したがって、約1メートル離れたところからでも十分に読むことができ、
おおまかな内容がわかるものを作る必要がある。
ポスターの試し刷りの段階でポスターを掲示し、同僚に見てもらって意見を聞き、
必要に応じて修正するとよい。
- 観衆は通常、興味のある演題でなければ約1m先から10秒間見るだけである。
レイアウトの原則
- 通常、縦3列に分けるのがバランスがよい。
もし大きいポスターの場合は、4列に分けてもよい。 - 各セクションの配置とスペースを決め、
スペ-スに合わせてテキストの長さを調節する。 - データ作成終了後、スペルミスなど単純ミスがないことを確認し、
できれば医学専門の校閲者に英語を見てもらうと安心。
ポスターの見やすさと理解しやすさについて同僚の意見を聞くことは
必須のプロセスである。
レイアウトの例
- 研究によって、スペースの配分は変わりうるが、
いずれの場合も結果を最も目につく場所に配置し、最も多くスペースを取る。
1枚目の例は、AbstractとIntroductionがあるもの、
2枚目の例は、タイトルを工夫して、Abstract とIntroductionを省略して、
Discussion, Results, Conclusionに、より多くのスペースを割り当てたものである。
参考にしてほしい。
具体的なレイアウトの例は、http://www.ronbun.jp/interview/sec04/mv_4_2_3_j.htmlのビデオの最後の部分を参照されたい。