Tom Lang 先生による「統計の基礎 」 シリーズ

統計の基本概念に関する諸言
-世界的に著名なTom Lang先生による医学統計の基礎

一連の記事は読者に対し、臨床医が論文を理解するにあたって知っておく必要のある、統計的な推論の基礎となっている概念を紹介することを目的としています。
記事1「変数、測定レベル、記述統計量を理解する」では、異なる種類の変数、1つの変数に関してどれだけの情報が集められているのか、そしてその情報がどのように他のものと関わりあっているのかを述べています。
記事2「推定値と信頼区間」および記事3「仮説検定」は、研究結果がどのように報告されているかということに関する、統計のなかで最も重要な概念のひとつです。多くの結果は治療群とコントロール群の差です。この差というのは実際には、治療が広範に適用された場合に起こり得るであろうと期待されるものの推定です。
しかしながら、推定は精度の指標が伴ったときにのみ意味を成すものであり、医学での精度の指標は通常、95%信頼区間です。群間でのこうした差は、仮説の検定の結果であるp値によっても解釈されます。研究結果の評価においては、関連するこれらの概念を理解することが必須です。
医学的な治療の目的はすべて、患者を害するリスクを減らし、ベネフィットの確率を上げることです。記事4「リスク尺度を理解する」に、これらの確率のさまざまな指標を記載しています。
医学的な研究ではさらに、変数間の関係性を見いだすことも試みています。記事5「関連性の検定と尺度」および記事6「相関と線形回帰分析」では、関係性の同定や測定についてのさまざまな方法を記載しました。

記事はいずれも基本的な情報のみを呈示した短いものですが、論文の統計解析を理解する助けとなるでしょう。また、高品質の研究と統計解析を基盤とした「エビデンス・ベースの」医療を理解し実践するうえでは必須となる統計について、さらに学びを深めるためのステップにもなるでしょう。